request
「私、そういうのに鋭いから♪」
「春ですね~」
「陽葵さんまでっ…!」
どうやら、心音さんと陽葵さんにはバレてしまっているらしい。
「あ、ちょうど彼氏さんも帰ってきたわね♪」
「………は?」
電話を終えたらしく、2階に戻ってくるなり心音さんにいじられる蒼空さん。
「お似合いね~記念にケーキでも作ろうかしら」
「………………」
「い、言ってないよっ!?」
ジロリと睨んでくるから私が言ったと思っているみたいで、全力で首を横に振る。
「春ですね~」
「陽葵さんはそればっか……」
「蒼空、認めるなら蒼空の食べたいやつ作ってあげるわよ?」
「……、チーズケーキ」
「そ、蒼空さん…!!!」
「了解♪じゃあ2人のお祝いケーキはチーズケーキにするわね!」
すんなりと食べたい物を言ってしまった蒼空さん。
(甘い物好きめ…)
別に隠すつもりはないけれど
蒼空さんと喋っているとき、2人に見られているような気がしてなんだか緊張する…