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「………………」




1人になると、急に寂しさが増して



(蒼空さん…まだ華さんといるのかな)



またそんなことばかり考えてしまう。



デパートで何してたんだろう…



2人の姿は大学にいる間何度も見かけていたけれど、その度にお似合いだなって思ってしまって



(私も髪の毛伸ばそうかな…)



なんて、来年は華さんみたいな大人な女性を目指していこうと決意した。




"次は○○駅~"




アナウンスが鳴って、
そのおかげで次降りる駅だと気づく。



(あ、そうだ小林……)



2人で遊ぶ予定断らないとな…



最寄りの駅に到着し


期待させちゃ悪いと思い、小林に連絡を入れようとトーク画面を開けた瞬間



画面が着信を知らせる画面へと変わる。



(えっ、)



画面には"蒼空さん"との文字が。



(で、電話…!!!)



ドキッと胸が鳴って、ただの電話なのに緊張してしまう私。




「も、もしもし…?」


"お前、今どこにいんの"


「今?えっと…○○駅だけど」


"ちょうどいーわ、そこで待っとけ"


「は?えっ、ちょっと……って、切られた…」




待っとけ、ってここで?



もう改札を出てしまっていた私は外で待つことになってしまって、



(寒いな…コンビニの中で待っとこう…)



いつ来るかなんて分からないから、駅近のコンビニで待機しておくことに。

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