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「お、おじゃましまーす……」
蒼空さんの部屋に来たのは2回目。
前に来た時とほとんど配置は変わってなくて、恐る恐る中へ踏み出す。
「荷物とかその辺に置いといていーから」
「あ…うん」
その辺って言われても…
キョロキョロと周りを見渡して、とりあえず隅っこの邪魔にならないところで荷物を置いた。
"じゃ、一緒に年越すか"
蒼空さんの提案で、すぐに決まったソレ。
そのまま自分の家に帰って泊まりの準備をしてきたんだけど…
(なにこれ…嬉しすぎるっ…!!)
1人だけで新年を迎えるはずだったのに、まさか蒼空さんと一緒に居れるなんて…!
ニヤける顔を必死に堪えて、隠す。
お泊まりってことは、もしもの事があるかもしれないよね…?
そう思って1番お気に入りのランジェリーを持ってきたけど、
(いや…まさかね…付き合ってそんな日も経ってないしね…)
そんな風に考えないと、一緒にいることに緊張してしまう。
「なにしてんの?」
「へっ…!?いや!何も!!」
ずっと隅っこにいるから怪訝に思ったのか、私の顔を覗き込む蒼空さん。
そんな事を考えていたなんて恥ずかしいから、必死に隠した。
「とりあえず、スーパー行くか」
「え、なんで?」
「なんでって、大晦日は年越しそば食わなきゃだろ」