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買い物を済ませて蒼空さんの家に帰ってくると、
時刻は20時半。




「腹減ったなー」


「そうだね~早く作っちゃおう」




一緒に台所に立って、年越しそばを作り始める。


隣に腕まくりをした蒼空さんがいて、料理をする姿に見惚れていれば




「…………なに?」


「あ、いや…なんでもない!」


「そ、じゃあそれ切っといて」


「了解です!!」




言われた事をその通りにやっていく。


お互いに1人暮らしのため料理はそれなりにできるから、テキパキと進んであっという間に仕上がった。




「美味しい~!!」




いつもと同じ味にホッと心が落ち着く感じがして、お腹が空いていた私は急ぐように口に運ぶ。




「おい…そんな急いで食うな」


「だってお腹空いちゃって」


「はっ、子供だな」




馬鹿にされていると思うけど


優しい目で私を見るから、なんだか調子が狂う…
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