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≪蒼空side≫




「蒼空ぁあああ!!」


「…………………」




ドアを開ければ、そこには心音の姿があって




「………お前、酒飲んでるだろ」




ほのかに香る、お酒の匂い。




「まだ4本だけよ」


「結構飲んでるじゃねーか」


「だって、1人で呑みながら新年迎えるの寂しかったのよぉ!!」


「あーうぜぇ…」




どうやら1人で呑むのが寂しくて、俺の家に来たらしい。


てかまず、なんで俺の家知ってんだよ。





「あれ…心音さん?」




廊下の向こうからひょっこりと顔を覗かせるあいつ。




「あ!月姫ちゃぁああん!!」




見つけるや否や、飛び込むように家の中へと入ってきたから、すぐに心音の首元に腕を回して取り押さえた。




「自我保てなくなったら速攻で追い出すからな」


「大丈夫よ~何もしない何もしない」


「(信用ならねぇ…)」




中に入るなり、あいつの元へ駆け寄って抱きつくから、後ろから蹴りをいれた。

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