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「ん………」




二度目の起床。


テレビの音で目が覚めた私はゆっくりと目を開ける。



と。




「おはよ♪月姫ちゃん」


「!!!」




目の前に、心音さんの姿。


私を見て優しく微笑んでいるけれど、その見た目は昨日の姿のまんまで男っぽい。



これがまだ優也さんのままだとヤバい…!
襲われる!!!



そう思って身構えたけれど、




「大丈夫よ~私よわたし♪」


「あ…良かった心音さんだ…」




ホッと安心。



(あれ…私蒼空さんに抱きしめられてなかったっけ…?)



ふと思い出したソレ。



記憶上では、抱きしめられて寝てしまったと思うんだけど…


それがもし妄想だったとしたら、超恥ずかしい。




「そうそう、あけましておめでとう♪」


「あ!あけましておめでとうございます!!」




心音さんが言ってくれてなかったらきっと忘れてた。


そーいえば新しい年になったんだなぁ…っと、今やっているテレビ番組を見てなんだか実感。



と。




「あーもう切るぞ」




ベランダのドアが開いたかと思えば、
どうやら蒼空さんが誰かに電話をしていたみたいで



(あ……また、華さんかな…)



モヤ…っとまた変な気持ち。


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