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「月姫さん、今日もありがとね!


月姫さんの知り合いのおかげで良いものが閃いたよ!


月姫さんもテキパキと動いてくれて凄く助かってるし、


ほんと、あの何でも屋にお願いしに行って良かった~」




そー言われると、なんだか照れちゃって。



何でも屋の仕事を始めてから感謝されることがこんなに嬉しい事なんだなって事を知って、



凄く、やり甲斐を感じてる。




「いえいえ!


私なんて言われた事をやっているだけなので。


でも、良いものが閃いたみたいで私も嬉しいです!


新作のケーキ楽しみにしてますね」


「ありがとう、今から試作品を作り始めるよ!


また明日もよろしくね!」




ウキウキと楽しそうにキッチンに向かっていった浅川さんを見て、思わず笑みが溢れた。



さて、私もそろそろ帰ろっかな。



荷物をまとめて外に出れば、




「月姫さん、」




と、湊くんに呼び止められる。




「あ、湊くん。今からどこか行くの?」


「生クリーム買ってこいって言われて…」




どうやらおつかいを頼まれたらしい。




「じゃあ途中まで一緒に行こっか」




店を出て、寒空の下湊くんと2人並んで歩く。


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