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思わず、身体が熱くなる。




(いやいやいやいや…!!!)




ないない!なさすぎる!!



そんなことを思うなんて湊くんに失礼すぎ…!



自分で考えておきながら、全力で否定する。



それとは反対に身体は意識してしまって、胸がドキドキとうるさい。




(落ち着け!!違う!!絶対違うからーー!!!)




鳴り止め…!っと胸辺りを手で叩く私は側から見れば変な人だ。



ダメだ…もー考えるの禁止…!



何も考えない、気にしちゃダメ。



今日は家に帰ってこのパンを食べる!




(パン………)




そのワードのせいで再び脳裏に湊くんの顔が蘇る。



だが、必死に首を振ってそれを追っ払った。



出会ってまだ2日なのに、そんなことありえるわけがない!!




(湊くん勝手にいろいろ考えてしまってごめんなさい…!)




何も考えられなくなるよう、家まで全速力で走って帰ってやった。


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