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「千恵、どうしたの?」


「や、や、やばい。


やばいよ月姫…!!


桜井さんスーツ姿なんだけど…!!!」


「えっ、」




またしても、千恵の蒼空さん用アンテナが反応したみたいで



ワナワナと震えながら指差す先には


千恵が言った通り、スーツ姿の蒼空さんがいた。



沢山の友達に囲まれて。




「や、やばすぎる…!!!


あれは反則すぎ!!!


ねぇ!月姫やばくない!?」




興奮気味の千恵はさっきから「ヤバいヤバい」を繰り返しているけど、




(…………確かにやばすぎる)




私も心の中でヤバいを使っていた。



蒼空さんの周りにいる友達もみんなスーツを着ているから、



たぶん今日の4回生は、何かの講義でスーツを着てこなければいけない日なのだろう。




(みんな大人っぽいなぁ……)




蒼空さんの近くにいる女の人たちはみんなスーツが似合っていて、とても大人っぽい。



その中にいる華さんは、なんかもー色気がすごい。



遠くから見ているだけでも良い匂いなのが伝わる…

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