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「………なにソワソワしてんの」
仕事中、頭の中は華さんと優さんの事でいっぱいだった。
「連絡…来てたりしない?」
「しない」
「えー…やっぱり何かあったんじゃ…」
もしや、また優さんが暴走した?
……いやいや、それはない。
あの時の優さんは、微塵もそんなオーラがなかったもん。
「んんんーーー」
(き、気になる……)
心配ないとは思うけど、気になってしまう。
「わ、私、ちょっと様子見に行ってこようかな…」
イスにかけていた上着を取って、羽織ろうとすれば
「コラ。」
「あっ!ちょ、返して!」
蒼空さんに上着を取り上げられた。
高いところに上げられては、身長の低い私は手を伸ばしても届かない。
「心配しなくても大丈夫だって言ってんだろ。」
「で、でも…」
「大人しくしないと口塞ぐぞ」
「っ!」
その言葉に、カッと顔が熱くなる。
「嫌なら座ってろ」
「うっ……」
……嫌じゃ、ないけど。