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「お店…大丈夫そう?」


「………はい。なんとか回せてます」


「そうなんだ、じゃあ良かったー…」


「…………あっ。」





何かを思い出したらしく、


「なに?」っと今度は私が首を傾げると





「あの…お店に、オカマさんが来てます。」


「え?」





湊くんが言うオカマって、

心音さんことだよね?





「心音さん来てるの?」


「………はい、来てます。」





私の言葉にコクリと頷いた。



何かまた新作のメニューの話し合いでもしているのかと思って、


気になった私はお店に行ってみることに。








外で掃除をしていた湊くんと一緒に中に入れば






「あれ!!月姫さんじゃないか!」


「浅川さん!お久しぶりです!」





私の顔を見て嬉しそうに笑ってくれるものだから、懐かしいなぁ…なんてその場の空気に浸ってしまう。





と。





「あら、月姫ちゃん!」





店の奥からひょっこりと顔を出したのは心音さんで、なぜか厨房にいた。





「ちょうど新作が完成したところなのよ~。ほら月姫ちゃん達も食べて見て?」





ほらほら、と手招きされ、勝手に入っていいのかと浅川さんの顔を伺えば「月姫ちゃんならウェルカムだよ~」っと背中を押される。





「外寒かったろ~?湊も裏であったまっておいで」


「えっ、」





湊くんも一緒に。


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