request
_________________________________
「んっ………」
目を覚ますと
外はもう暗くなっていて
「あ、れ?」
なんで、寝てるんだろう。
蒼空さんとガトーショコラを食べて
それから甘いキスをしてー…
そこからの記憶が、ない。
ただ蒼空さんと一緒に居た記憶だけはあるから
「蒼空さんっ」
慌てて、彼の姿を探す。
けれど意外とその姿は近くにあって
「ああ、起きた?」
すぐ隣にいた。
その瞬間蒼空さんの手を握っていた事に気がついて
「わっ、ごめん、なんで握ってるんだろう…」
慌てて手を離した。
寝てる間ずっと握ってたのかな…
そうなると蒼空さん何も自由が効かなかったんじゃ。
「なんで謝んの」
「いや、だって…何も出来なかったでしょ?」
「ああ、そういうこと?一切気にしてなかったわ。
俺も握ってたいと思ってたから」
平然とした顔でそう言う。
蒼空さんがそんな事を言うなんて…
起きて早々、キュンっとした。