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「んっ………」





目を覚ますと


外はもう暗くなっていて




「あ、れ?」




なんで、寝てるんだろう。



蒼空さんとガトーショコラを食べて


それから甘いキスをしてー…



そこからの記憶が、ない。



ただ蒼空さんと一緒に居た記憶だけはあるから




「蒼空さんっ」




慌てて、彼の姿を探す。



けれど意外とその姿は近くにあって





「ああ、起きた?」




すぐ隣にいた。



その瞬間蒼空さんの手を握っていた事に気がついて




「わっ、ごめん、なんで握ってるんだろう…」




慌てて手を離した。




寝てる間ずっと握ってたのかな…


そうなると蒼空さん何も自由が効かなかったんじゃ。





「なんで謝んの」


「いや、だって…何も出来なかったでしょ?」


「ああ、そういうこと?一切気にしてなかったわ。


俺も握ってたいと思ってたから」





平然とした顔でそう言う。



蒼空さんがそんな事を言うなんて…


起きて早々、キュンっとした。


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