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「わ、たし…何した……?」
聞くのがとてつもなく怖かった。
あんなことやこんなことしちゃってたらどうしよう…
しかも記憶がないということが1番怖い。
「お前が心配するようなことはなかったから安心しろ。……ただ、飲みに行くなら信用してるヤツと行け。分かったな?」
心配そうに眉を下げてそう言われた。
ずっと座っていたからか「んー…」と伸びをして。
「飲みに行くなとは言わないんだね…?」
こーゆーときって、行くなっ!と強要されるものだと勝手に思ってた。
心配だからとかそんな理由で。
「そんな束縛みたいなこと言わねーよ」
フッと軽く笑った彼は
余裕そうな表情を浮かべてる。
でもね
「初めて飲みに行く時は蒼空さんとがいい」
1番信用している人だと言ってもいいくらい、頼りになる人だから。
「蒼空さんの前なら安心して飲めるもん」
「……勘弁してくれ」
「えっ!なんで!!!」
何で嫌そうな顔をするのさ!
「お前は堪える方の気持ちも考えろ」
「ぎゃっ」
クシャリ
頭を撫でられた。
「堪えるって何を…」
よく分からないその言葉にキョトンとしてしまうも
スルリと頭にあった手が後頭部に回れば
「めちゃくちゃにしたくなるってことだよ」
「っ、ひょっ!」
「はっ、変な声」
「だって急にするから…!」
耳にチュッてされたら、変な声も出ちゃうでしょ!
いつものように意地悪な事をして私の反応を楽しむ彼だけど、
「成人したら、な。」
なんやかんや言いながら、私がしたいと言ったことをちゃんと約束してくれる辺り
蒼空さんって意外とツンデレなのかも。