request
「遂にその日を迎えたのねって話じゃない~」
「お前は思春期のガキか」
「失礼ね!ガキじゃなくてお姉さんよ!」
「だから違うって言ってるのに!!」
ぎゃあぎゃあと騒ぎ立てる事務所内。
だけど陽葵さんが帰ってくれば
一瞬にして静まった。
だってお客さんを連れてきたから。
「おはよう月姫さん、蒼空。」
「陽葵さんおはようございます!」
「おはようございます」
挨拶をすれば
ニコリと笑って
「依頼です。お茶と紙を用意してくれますか?」
陽葵さんのその言葉に、
私達は仕事モードへと切り替える。
結局心音さんには勘違いされたままだけど。
「この紙に記入お願いします。お名前、電話番号、それから依頼の内容を」
「(あっ、取られた)」
紙を用意しようとしたものの、蒼空さんが先に動いていて淡々と話を進めてた。
(じゃあお茶を…)
用意しようとするも
「こちらどうぞ~」
「(これも取られた……)」
心音さんが先に行動する。
私はいつも遅れてばかりだ……