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「…………できたっ、!」





時計を見れば



よしっ!まだ10分しか経ってない!!





「陽葵さん!出来ましたっ!!」




もう一台のパソコンで何やら打ち込んでいる陽葵さんにそう報告する。




「さすが月姫さん。早いですね~」


「えへへっ」




褒められるのは素直に嬉しい。




「じゃあコレを大量に印刷して、貼り紙とチラシを配る係で別れましょう。」


「はいっ!」




コピー機から大量のチラシを印刷している最中




(蒼空さんにも見てもらお~っと!)




蒼空さんがさっきまでいた机に目線を移すも、今になって蒼空さんがこの場にいない事に気がついた。




「あれ?蒼空さんは?」


「ああ、蒼空と心音は依頼で川に行ってますよ。ブレスレットを探しにね」


「あー…そうなんですか…」




さっき依頼を出しにきていた女性は、川にブレスレットを落としてしまったとの事。



前回の指輪を落としてしまった依頼と少し違うのが、不意に落ちたのではなく、故意に落としたらしい。



そんな事をしてなんで今になって探して欲しいと言いにきたのか。



詳しくは分からないけれど、


ここは『何でも屋』なのだから、依頼は何でも受けるのがここのモットーである。




「じゃあ僕はチラシ配りをしますね。月姫さんは貼り紙をお願いできますか?」


「了解です!!」





いよいよ、ワンコロちゃん探しがスタート!

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