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「遅いから倒れてるのかと思って…!」




パッと顔を手で隠す。



見たいのに、なぜか見れない。


見てしまうと身体に熱が帯びて、熱くなる。




「ああ、服乾かしてる。」


「そ、そうみたいだね……」




洗濯機が動いているから、きっと上の服を乾かしているんだということに気がついてた。



上から中を覗き込むようにして洗濯機を見つめる蒼空さんをこっそり見ようとするも




(む、無理…!!!)


見る前に、手で覆い隠す。



男の人の裸は、恋愛経験初心者の私にとって、ハードルが高いみたいだ。








(………いや、でも、)





今のうちに…慣れるべきなのかも。




今日心音さんに言われたみたいに


そのうち私達も

そーゆー事をする時がくるんだ。



付き合っているなら、当たり前な行為。


だったら今、目を慣らしておくべきじゃ…






指の隙間から恐る恐る目を開けると





「っ!?」




さっきまで奥にいたのに、



今じゃ目の前に蒼空さんの身体があって


生身のその部分に




「近いっ…!!!」




思わず手でその部分に触れて


押し返した。

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