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投げられたブレスレット
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投げられたブレスレット
ワンコロちゃんの件も終わり、私はソラを連れて河川敷に来た。
ソラの散歩という名目上、ブレスレット探しを手伝いに。
もちろん事務所にリードなんてないから、逃げないようにしっかりと腕の中に抱きかかえて。
(あっ、蒼空さんいた。)
蒼空さんの姿は川の中ではなく、芝生の上にあって
(この光景、2回目だな~)
指輪の捜索をしていたあの頃も、蒼空さんは芝生の上で休憩をしていた。
寝っ転がってね。
この瞬間を亜美ちゃんに目撃されていて、隠し撮りされてたんだっけ。
今じゃ亜美ちゃんは心音さん一筋だけど。
「ここにサボってる人がいまーす」
冗談でイジるようにそう言えば
目を閉じていた蒼空さんがゆっくりと目を開けて
「サボってねーよ。休憩中」
眉根を寄せて私を見た。
そんな彼の隣に腰を下ろす。
「ブレスレット見つからない?」
「無いな、どこにも。」
小さく息を吐いた蒼空さん。
珍しく、諦めモードだった。
「心音さんは?」
「心音なら下流の方に行った。」
「ふぅん…」