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「あれ、ソラも連れてきたのか」




腕の中にいたソラの存在に気がつくと、いつもと同じように優しく頭を撫でる。





「ワンッ!」


「わっ、ちょ、ぶっ!」




腕の中にいたソラが急に暴れ始めると、後ろ足で顔面に蹴りをくらった私。



痛い!!!





「おっ、と」





そんなソラは蒼空さんのところに行きたかったみたいで、今度は蒼空さんの腕の中へと入り込んだ。






「もう……」



急に暴れないでよ…




痛いなぁ…、と蹴られた場所を手で押さえていれば


その手は蒼空さんによって剥がされて


ジッと何も言わずに見つめられた。





(えっ、なに、)





見つめられているから私も見つめ返す。




まさかこんなところでキス…?




周りには沢山の人がいる。



さすがにないか。そうは思うも、蒼空さんならやりかねない。



だってこの人は普通に外でキスできる人だし……





「ん、大丈夫。何もなってない」


「へ?…あ、ああ、…それは良かった」





なんだ、やっぱり、キスじゃないのか。



ソラに蹴られた所を見ていたんだと気づくと、もしかしてキスされるのかもって考えていた自分が恥ずかしい。



まず、毎度近くで顔を見られる度にそう思ってしまうのもどうかしてるよね。


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