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ー***ー




「千恵、残念なお知らせがある」


「え、なに?まさか桜井さんに彼女とか?」


「そのまさか」




講義も午前の部を終え昼休憩中。
隣でサンドウィッチを頬張る千恵が「えぇ!!!」っと大声で叫んだ。




「いや、いるとは思ってたけど…実際にそー言われたらなんかショック~…」


「私もショックだわ…なぜあんな奴に彼女なんか…やめときなさいって教えてあげたい……」


「月姫はほんと桜井さんのこと恋愛対象外なんだね」




対象外だなんて…外の外の外の外!!




「あ。噂をすれば」




桜井さんがいる~って目をキラキラさせながら見つめる方向を見ると、蒼空さんとあの綺麗な女の人、そしてあと複数の男の人と女の人で固まっていた。




「いいな~、私もあの輪の中に入りた~い」


「……ほんと、どこがいいの」




冷めた目でその団体を見ていると




「あ、…の!」




急に背後から声がして




「ヒィアッ!!!!」




びっくりして変な声が出た。

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