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上にあがると陽葵さんはニコニコと微笑んでいて
「おかえりなさい。蒼空、月姫さん」
「ただいまです!!!!!」
ゼーゼーっと息を吐く私に陽葵さんは「落ち着いて落ち着いて」と優しく声をかけてくれた。
「ほんとお前は落ち着け………」
「だって!あの遊園地のチケット!宿泊付き!あれって滅多に取れないやつなんだもん!!!」
「うるせぇ…」
ゆっくりと階段を登ってきた蒼空さんに呆れられながらも、私は興奮を抑えきれずにいた。
「そのチケットはね、
この前指輪を探して欲しいってゆー依頼があったでしょう?
その依頼を出してくれた西島さんがこの前のお礼だと言ってくれた物なんです。」
指輪って……
あ!あの川で見つけたやつのことか!
「寒い中ありがとうございましたって。
依頼分のお代は頂いていたので、受け取れないですっと断ったんですけどねぇ…。
どーしても、と。
お代だけじゃ足りない、と。
そー言って下さったので、頂きました。
本当に、見つかってとても嬉しかったんでしょうねぇ。」
そう言いながら、陽葵さんも嬉しそうに微笑んでいる。