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「お、似合うじゃんやっぱ」
その姿を見て、蒼空さんは満足したかのように笑うから不覚にもキュンっときてしまった。
……意外だった。
渋々と付き合ってくれてたから、
まさか選んでくれてたなんてそんなこと一切考えてなくて…
「……ん?なんだよ」
「な、なんでもない…!」
今、たぶん顔赤いだろうからプイッと違うところを見る。
(……あ。)
その目線の先に、男の人が付けれそうなカチューシャを見つけたから。
「じゃあ、蒼空さんはコレね!」
「え。俺も付けんのかよ……」
明らかに嫌そうな顔。
「当たり前でしょ!!コレ付けないと始まんない!」
そういつものようにふるまった。