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その顔はすごく困った表情をしていて、




(よ、呼んでる……)




手招きをして私を呼ぶものだから、
その通りに少し小走りでその場に向かう。




「そ、そちらの方達は…知り合……、っ!」




知り合い?


そう聞こうとした時、急に腕を掴まれ引っ張られる。


その瞬間、唇の右端に柔らかい感触。




「…………あま」




それが何か気づくのにそう時間はかからなくて、




「っーーーー!!!」




ちゅ、チューした!!!!


きゅ、急に!!!


なんで表情変えないのコイツ!!!




「そ、そ、蒼空さん……っ!!!」




ビックリして持っていたドリンクを落としそうになったけど、やばい!っと思ってすぐに机の上に置いた。


あれ?意外と私も動揺してないのかも。


なんて思ったけど、心臓は大暴れ。




「あ…、彼女と来てたんだ…」


「い、行こ!!!」




知り合いだと思っていた女の人達は急に顔色を変えてそそくさと行ってしまった。


蒼空さんからは「はぁあー……」っと大きな溜め息が聞こえる。

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