堕ちて、堕ちて、地獄まで。






「本当だ…私、莉音に祝ってもらえて、世界一幸せだよ。ありがとう」

また笑みを浮かべると、つられたのか莉音も笑い返してくれた。

「そう言われると、月果がぐうすか寝てる隙に準備してよかったなって思えるな」

「ごっ、ごめん…」

反省してます、まさか今日をそんなに祝ってくれるとは思ってもみなかった。

「そんな謝んなくてもいいって、俺は月果の笑う顔が見れるんだったら何でもするから」

「それ、ちょっと…怖い」

人でも殺しそうな予感。

「あー流石に人は殺せないかな、殺人罪として起訴させるのは御免だな」

「うん、できれば殺さないでほしいかな」

「どうしようもないときは殺すかもだけど」

「縁起でもないこと言わないで!」

飲んでもないのに、なぜか酒でも飲んでるんじゃないかって思うくらいテンションが高かった。

「うわ。俺ら全然食ってないじゃん。あっためよ」

「あー!折角あったかかったのに!まずはロブスターからね!」

「あ、そう…」

莉音が微妙な表情をするのは知らん!というわけで、私はロブスターを電子レンジに突っ込む。

「それわざわざホイルで焼いたのに…」

なんだか莉音が子犬みたいに見えてきた。




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