堕ちて、堕ちて、地獄まで。
「月果が『別に』って言うときは大体決まってるよね」
「…何、それ」
「『別に』?」
莉音はおちゃらけて言ったが、私はそれを無視した。
「ごめんごめん、嫉妬だよ」
笑いながら両手を合わせる莉音。
「それほど月果のことが心配でたまらないんだよ。
あでも月果の浮気を疑ってるんじゃないよ?俺がただメンヘラなだけ。月果は好きなように俺を愛せばいいと思うよ」
「…」
「月果。ごめんってば」
「…うん」
「うんって…今度アイスでも買うから」
「そうだね…」
「月果」
莉音は優しく私の名を呼んだから、私は彼の方へ向いた。
「またしてもいい?今度はちゃんとゴムなしでやろって言ったじゃん?
今日しない?」
「ごめん…今日は生理で…」
自分の身体を責めたくなった。
莉音とゴムなしでできるなんて、多分一生来ない機会なのに。
でも妊娠しちゃうかもしれないし…生理だと妊娠しにくいとか言うけど、結局妊娠しちゃう人もいるらしいし。
ちょっと怖かったのかはわからないけど、ほっとしている自分もいた。