堕ちて、堕ちて、地獄まで。
「ちょっと気持ち悪い笑い方しないでよね」
「別にそんな変じゃないし…」
「月果?」
ふと自分の名が呼ばれ、振り向くとそこにはなぜか莉音が。
「どうしたの?」
「これ。忘れ物」
「あ!」
しまった。スマホを忘れていたらしい。
「ありがとう」
「あの…もしかして月果ちゃんの彼氏さんですか?」
凛咲ちゃん、目がさっきの数倍キラキラしてますよ…。
「ああ、そうだよ。坂口莉音です、よろしくね。君の名前は…」
「え、えっと、河合凛咲です」
「ふーん、“かわいい”凛咲ちゃんね」
「んなっ…!!」
凛咲ちゃんは顔を真っ赤にさせる。
ちょっと凛咲ちゃんをドキドキさせてなんになるの!凛咲ちゃんパンクしそうだし!
「やばいね、月果ちゃんの彼氏破壊力つよ…」
え⁉︎まさか乗り換え、しないよね…?