堕ちて、堕ちて、地獄まで。
彼の手がブラのホックにかかっているのに驚きながら、私は尋ねた。
「うん、俺はしたいな。今日はさすがにゴムだけど」
「…うん。赤ちゃんは作りたくないもんね」
心の中で今は、と付け足す。
「よかった。もう少ししたらゴムなしでしよ?」
「…うん」
私がこくりと頷くか頷かないかのうちに、また莉音からキスされる。先ほどより甘くて濃いキスだった。
キスしているだけなのに、こんなに頭がぼうっとしちゃうなんて。
いくら経っても莉音のキスに慣れない。ベロを入れられても自分からなんて絡められない。でも、それは。
莉音が好きだから、思えることなんだ。
そっと胸に手がいくのを感じて、ちょっとビクッとしてしまう。
「ふっ。可愛い」
と言われ、私の顔はトマトのように赤くなっていたと思う。いくら前に揉まれたとしても、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい。
「他の誰かに何か言われるかもしれないけど、俺が月果のことを大事にしたいって思っていることには変わらないから。
月果のことが大好きだよ」
そんな甘い表情で言われたら、私は溶けてしまうかもしれない。