ときめき、デイドリーム
目をキラキラ、というよりもギラギラさせるわたしを他所に、真生とその見た目不良の人がこそこそヒソヒソ何かを話している。
なに話してるんだろう……。
というか、どんな出会い方をすれば、この真逆のようなふたりがこんなに仲良くなるの……?
頭にいくつものハテナを浮かべていれば、ヘッドロックから解放された千井光流くんがこそこそと近寄ってきた。
「……なんか、ふたりで密談やってる」
「気になりますね」
「それで、きみは誰?」
「あ、真生の友達の葉柴です」
思わず流れで自己紹介。そして、すぐ後悔する。
……あ、しないほうがよかったかも。このままエキストラをしていたかった。
この異様な顔面美麗度マックスの中で不要な言葉などいれてはならないのに。
心の中でひっそりと反省していれば、いつの間にか千住くんがこの場から消えており。
真生に聞けば、お弁当を取り替えるために一度教室に戻ったらしい。