ときめき、デイドリーム



そして、謎に沈黙するこの場。

やがて、千井光流くんが真生に質問攻撃を仕掛けていたけど、真生が飄々と、あの千住くんと親戚云々と言い訳をしていた気がする。


たぶん、それはうそだと思うけど。
ハウスキーパーのことを隠すためにそう言うしかなかったんだと思う。


……なんて、わたしがこんな煮え切らない言い方をしているのは、詳しく話を聞いていなかったから。

だって、推しに激似の人が、前方3メートルのところにいるんだよ?普通そっちに意識持っていかれない??


こんなにガン見していて、視線を鬱陶しいと感じてもおかしくないはずなのに、例の朝水くんはというと、すやすやすやりんと心地よい夢の中へと旅立っているらしい。

なんと呑気なことだろう。この場は割と修羅場と化しているのに。


……いや。わたしも人のことは言えないよね。うん。

真生が大変そうだし、ちゃんと話を聞いていよう。


そう決意したその時。




「ハウスキーパー!!家政夫!!!その人、私の専属家政夫なんです!!」




真生が千住くんとの関係を暴露した言葉が聞こえた。


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