ときめき、デイドリーム



わたしは、所謂オタクと呼ばれる人種なのだと思う。


中学時代、不登校になってた時期があって、その時に出会った今の推し。



朝日鳴(あさひなる)。通称・ナルくん。

その人を見た時、本当に背後から後光が差して見えた。


そして、ナルくんと出会った日から、わたしの世界は一変した。



それからはもう彼はわたしの中で神と同列。
いや、神様以上の存在になった。


高校ではそれについて話せる人をつくろう!と思ってはいたものの、なかなかにコミュ力が低いわたしでは無理だった。


そんな時に出来た友達が真生で。

ちょうど隣の席で、ぽけっとしてる顔も相まってか、話しかけやすそうだと思って話しかけてみたのが始まり。




『あ、あのっ!朝日鳴って知ってますか?!?!』

『……アサヒナル?それ、だれのこと?』



自分でも話しかけ方間違ったなって思ったんだけど、



『んー、私、芸能人とかよくわかんないから教えてくれる?』



ほわほわと微笑んだ真生の尊さに、心の中でこっそり泣いた。



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