ときめき、デイドリーム
*
「真生〜、かえろ!」
「あ、ごめん。今日バイトで急いで帰らないといけないから」
「うえええ、やっぱり真生バイト入れすぎだよ」
「え、そうかな?」
しゅばばばっ、とすごい速さで荷物をまとめる真生は、いつか倒れてしまわないか心配。
自分の限界がわかっていなさそうで。
「おねがいだから、無理しないでね……。真生が来なかったら、わたし仲良い人ゼロになっちゃうから……」
「え?朝水くんは?」
「自ら話しかけにいくなんて恐れ多すぎて無理だよっ!!」
「朝水くんは神様か何かなの?」
「強いて言うならその弟!」
「なるほど……?」
たぶん、しっかり理解できたわけじゃないだろうけど、わたしが言いたいことはなんとなく感じ取ってくれたみたい。
「明日は?」
「んー、今週は全部入ってるかなあ」
「土日にもバイト入れるなんてやりすぎだよおお」
「だって、暇なんだもん……」