ときめき、デイドリーム





「真生〜、かえろ!」

「あ、ごめん。今日バイトで急いで帰らないといけないから」

「うえええ、やっぱり真生バイト入れすぎだよ」

「え、そうかな?」



しゅばばばっ、とすごい速さで荷物をまとめる真生は、いつか倒れてしまわないか心配。

自分の限界がわかっていなさそうで。



「おねがいだから、無理しないでね……。真生が来なかったら、わたし仲良い人ゼロになっちゃうから……」

「え?朝水くんは?」

「自ら話しかけにいくなんて恐れ多すぎて無理だよっ!!」

「朝水くんは神様か何かなの?」

「強いて言うならその弟!」

「なるほど……?」



たぶん、しっかり理解できたわけじゃないだろうけど、わたしが言いたいことはなんとなく感じ取ってくれたみたい。



「明日は?」

「んー、今週は全部入ってるかなあ」

「土日にもバイト入れるなんてやりすぎだよおお」

「だって、暇なんだもん……」


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