ときめき、デイドリーム



どうするべきかわからなくて、もらった服を返却することもせずに目をさまよわせていると。




「うん。だから、今日私の買い物に付き合わせたちゃった、手間賃?みたいな」

「そ、それはちがうよ!わたしが、真生と一緒にお買い物したかっただけで……」

「私も凛琉と出かけてみたかったよ?でも、私何がいいのかわかんなくて、今日のスケジュール凛琉にぜんぶ丸投げしちゃったから、それのお詫びとお礼ってことで、受け取ってくれない?」




ほわほわ笑う真生は、やっぱりどこか掴みどころがあるようでない、不思議な子。

でも、わたしに向けてくれるやさしは、ずっとずっと真っ直ぐだから。




「じゃ、じゃあ、ありがたくいいだくね……?」

「そうしてくれるとうれしい」

「そっ、そのかわり!次のプランもわたしに考えさせてね!これだけは絶対に譲れないから!」

「あははっ。そういうことなら、よろしくお願いする」




わたしも、そのやさしさに、すこしでも真っ直ぐ応えたいって、思うんだ。


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