ときめき、デイドリーム
友達の朝
*
それは、夏に突入してすこし経った頃。
ある日真生が体育の時に怪我をして、心配で授業が終わり次第保健室に向かった時のこと。
「え?……あ、朝水くん?」
ドアを開けて見る限り、真生の姿は見えなくて。
ひとつだけカーテンが閉まっていたから、もしかしてそこで休んでるのかな?と思って、違ってたらごめんなさい、と謝りながらこっそり覗けば。
「……ぅうん?……あれ、はしば、さん」
そこに眠っていたのは、わたしの親友ではなく。
かといって、まったく知らない人でもなかった。
最近、避けられていると思っていた朝水くんが、そこでごろんと眠っていた。ちなみに、あのファンサはカウントしていない。
……あれ。わたし、朝水くんの寝てる姿をいちばん目にしている気がするけど、これって気のせい?
「……あ、ご、ごめんね?!起こしちゃって」
「……いや、べつに。……いま、なんじかんめ?」
「今は……えっと、2時間目が終わったところだよ」