ときめき、デイドリーム
一緒に、真生を知らない?と聞けば、
「……ひだかさん、なら、ちずが手当して、さっき、たいいくかん戻る、とか、いってた気がする」
「なら入れ違いだったのかも……」
チャイムが鳴る前に終わったから、わたしとは別ルートで体育館に戻ったのかな。
「……あの、それでつかぬことを伺いたいのですが、朝水くんはここでなにしてるの?もしかして体調わるい?」
「……寝不足で、勝手にかりてた」
……勝手に借りていいものだっけ?保健室のベットって。
そんな疑問が飛び出してきて、いやダメだよね?と自分を律する。
いくら推しの実弟様だからと言って、ルールはルール。推し効力でそこを見誤りたくはない。
「えっと、保健の先生に許可をとらなきゃダメだと思うよ。なんなら、いまからわたしが先生呼んでくるけど……」
「……ううん、いいよ。3限から出ようと思ってたし。……起こしてもらおうと思ってたちずは、どっか行っちゃったし」
「な、なるほど……」
それで千住くんも保健室にいたのか……。