ときめき、デイドリーム



手に塞がれてもごもごとした声になったけれど、しっかりと朝水くんの耳には届いたらしい。

その証拠に、生まれた時から綺麗だったろう夜明けがおとずれるような色の淡い瞳を、まあるくしていから。




「なんて言うんだろ……。わたしにとって、朝水くんは推しの弟だけど、でもそれをとっても同級生でもあるわけで。わたしの理想?とか、そういうものを押し付けるつもりは毛頭ないんだ」




こうあってほしい、という理想像がないと言えば嘘になる。


でも、朝日ナルくんはわたしにとってテレビの向こうの人だけど、朝水くんはこうやって現実で対面して話すことのある同級生だから。

押し付け、みたいなことは、したくない。




「あっ、も、もしわたしがそんな風にとられることを言ってたりしたら、すぐさま物申してくれていいから!遠慮とか、ほんとしないでね?」


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