想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~
「自分勝手なのも、ずるいのも、俺だよ。恵理を独占したくてプロポーズした。恵理が困るかもしれないってわかりながら言葉にせずにはいられなかった。自分の気持ち。」
「・・・」
「恵理が妊娠してるって知ってうれしかった。どうしようもなく、まだ抱いたわけでも顔を見たわけでもないのに、無条件に湧き上がってくる赤ちゃんへの気持ちに整理つけられなかった。でも、恵理をこれ以上悩ませたくない。苦しませたくない。どんな言葉も、俺の独りよがりな気がして何も言えなかった。」
「・・・」
「この子が生まれるまでは俺は恵理に何もしてあげられない。つわりでつらい思いをしたり、出産でお腹を痛めるのは恵理だ。でも生まれたら俺はなんだってする。なんだってできる気がするんだ。この子が力をくれる。今も。」
宏貴が恵理の手に自分の手を重ねる。
ふたりの手が、恵理のお腹の上で重なった。
「結婚しよう。恵理。もう離さない。結婚してください。」
宏貴の言葉に恵理は深く頷く。
「はい。」
涙でぐちゃぐちゃの顔で恵理が宏貴をみる。
「・・・」
「恵理が妊娠してるって知ってうれしかった。どうしようもなく、まだ抱いたわけでも顔を見たわけでもないのに、無条件に湧き上がってくる赤ちゃんへの気持ちに整理つけられなかった。でも、恵理をこれ以上悩ませたくない。苦しませたくない。どんな言葉も、俺の独りよがりな気がして何も言えなかった。」
「・・・」
「この子が生まれるまでは俺は恵理に何もしてあげられない。つわりでつらい思いをしたり、出産でお腹を痛めるのは恵理だ。でも生まれたら俺はなんだってする。なんだってできる気がするんだ。この子が力をくれる。今も。」
宏貴が恵理の手に自分の手を重ねる。
ふたりの手が、恵理のお腹の上で重なった。
「結婚しよう。恵理。もう離さない。結婚してください。」
宏貴の言葉に恵理は深く頷く。
「はい。」
涙でぐちゃぐちゃの顔で恵理が宏貴をみる。