想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~
ずっと飲み込んできた言葉を、二人はつぎつぎに言葉にして伝える。

宏貴は恵理の言葉を大切に聞いてくれる。
一つ一つに真剣に返してくれる。

恵理はお風呂から上がると疲れ切って眠ってしまった。

つわりでソファで眠る恵理。
その隣に布団を敷いて寝ている宏貴。

宏貴は眠りについた恵理の寝顔をしばらく見つめていた。

すぐそばに机の上には、病院でもらったエコー写真。

妊娠が分かってから初めて宏貴は恵理のお腹に触れた。
温かく不思議な感覚が今も手に残っている。

絶対に守る。
もう迷わない。
遠慮もしない。

そう誓いながら、恵理にそっと口づけた。
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