想いのままに心のままに ～結婚より仕事の30女が身ごもりました～

「私のせい・・・私・・・」
「違う！それは違う、恵理のせいじゃない。」
「私がちゃんと・・・はじめから・・・伝わっちゃったんだよ・・迷ってるの・・・」
恵理は自分を責め続ける。

妊娠が分かってすぐに、産む決断ができなかった自分。
むしろ命をあきらめようとしていた。

素直に赤ちゃんの存在を喜べなかった自分。

仕事をあきらめられなかった自分。

自分勝手すぎて、赤ちゃんに嫌われたのかもしれない。

「恵理のせいじゃないだろ。」
泣き続ける恵理の背中をさすり続ける宏貴。

宏貴は同じように自分を責めていた。