想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~
翌日の10時5分前。

「終わったー!」「終了っ!」
宏貴と恵理は大きな仕事をまた一つ終えて、大きく伸びをしていた。

「もうだめ。」
恵理はすぐに、作業用の椅子からソファに倒れこむ。
「お疲れ。よく頑張った!俺たち!」
完成したウェブの確認作業も終えて、メールで取引先に内容を送信した二人は疲れ切っていた。

達成感と同時に、一気に疲労感に体が包まれる。

「帰ろう!」
「帰る元気もない・・・」
ソファから動けない恵理の隣で宏貴は慣れた手つきで恵理のバックに荷物を詰め込んでいく。
「恵理、タクシー呼んだから、帰るぞ」
荷造りを終えた宏貴の言葉に恵理は体を起こす。
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