想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~
恵理の心が悲鳴を上げていることに気づいている宏貴は返事を求めすぎないでくれている。

「プリンでも買って帰るか。好きだろ?この先にあるガーデニングに力入れてるカフェのプリン。」
「・・・」
買ったところで恵理は食べられたとしても一口か二口程度だ。

それでもいい。

一口でも何か食べてくれることでほっとできる。

「俺、サンドウィッチも買っちゃおうかな。」
そう言っている宏貴も食欲などわかない。
でも自分が食べなけれが恵理はもっと食べなくなる。

「・・・海・・・」
「ん?」
恵理から出た言葉に、宏貴が耳を傾ける。
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