想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~
約束の面会時間になり、病院に到着すると恵理はまだぐっすりと眠っていた。

夢の中だけでも、心穏やかに過ごしてほしい。

髪をそっと撫でて、少しでも長く、ゆっくりと眠れるように願う。



「ごめんな・・・恵理・・・ごめんな・・・」
何度も何度も謝っていると
宏貴の携帯電話が鳴りだした。

恵理を起こさないように宏貴は病院の廊下へ出る。

「はい。一橋です。」
病院の廊下で深刻な表情で電話をする宏貴。
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