想いのままに心のままに ～結婚より仕事の30女が身ごもりました～

こんな仕事の仕方を続けていたら、いつか体を壊してしまうのではないかと宏貴はいつも心配をしている。でも恵理には言わない。

恵理が全力で向き合っていることを否定するようになってしまうからだった。

その分、自分がサポートすると決めている宏貴。
仕事の合間に恵理に食事をさせることも、重要な仕事だった。

いつものようにコンビニで恵理の好きそうなものを、成分表を見ながら選んだ宏貴。
夜の分まで買っておこうと少しいつもよりも時間がかかった。

寒いと言っていた恵理のためにカイロも買い込み、会社に戻る。

こうして買い出しをしている間も、ウェブの設計のことや、この後の仕事の段取りを頭の中で決めていく。今日こそゆっくり恵理を休ませたい。

あれこれ考えながら会社のフロアに戻ると、定位置に恵理がいなかった。