タングルド
マンションに戻るとまっすぐに地下の駐車場へ行き、レクサスに乗り込むと待ち合わせのカフェに向う。
カフェの前でLINEに到着を知らせるメッセージを入れるとエンジンを切らずにハザードランプを点滅させる。
ほどなくして彩香さんが店からでて何の躊躇もなく助手席に収まった。
「今から行けるような場所は無いし、あまり遅くなるのも良くないから車中でもいいか?」
「それなら、賢一さんの部屋に行ってみたい」
「部屋は引っ越しの為に荒れているんだ、だから無理だ」
「帰国したときは、荷ほどきをしていないからダメで、今度は引っ越すからダメって部屋に招待してくれる気がないのね」
「部屋に人を入れたくないんだ」
「そうね・・・」
ただ走らせる訳にもいかず、昔オリンピックで使われたという大きな公園の裏手に停車させた。
「それで、話って?」
「うん・・・」
この車に乗ってから何か落ち着かないのかずっと手が何かを握っていた。
なかなか本題に入らない彩香さんにイライラをおさえ話をするまで待つことにした。
彩香さんは俺と弟である新二の幼なじみで、いわゆる社長令嬢だ。
子供のころから知っていて、答えを急いで催促すると緊張して上手く話が出来なくなる。
だから、自分から言うまで待っていないといけない。
しばらく沈黙がつづいたあとようやく話しだした。
「あのね・・・どうしよう・・・」
何も答えず、ただ黙って次の言葉が出るのをまった。
「生理がこないの」
カフェの前でLINEに到着を知らせるメッセージを入れるとエンジンを切らずにハザードランプを点滅させる。
ほどなくして彩香さんが店からでて何の躊躇もなく助手席に収まった。
「今から行けるような場所は無いし、あまり遅くなるのも良くないから車中でもいいか?」
「それなら、賢一さんの部屋に行ってみたい」
「部屋は引っ越しの為に荒れているんだ、だから無理だ」
「帰国したときは、荷ほどきをしていないからダメで、今度は引っ越すからダメって部屋に招待してくれる気がないのね」
「部屋に人を入れたくないんだ」
「そうね・・・」
ただ走らせる訳にもいかず、昔オリンピックで使われたという大きな公園の裏手に停車させた。
「それで、話って?」
「うん・・・」
この車に乗ってから何か落ち着かないのかずっと手が何かを握っていた。
なかなか本題に入らない彩香さんにイライラをおさえ話をするまで待つことにした。
彩香さんは俺と弟である新二の幼なじみで、いわゆる社長令嬢だ。
子供のころから知っていて、答えを急いで催促すると緊張して上手く話が出来なくなる。
だから、自分から言うまで待っていないといけない。
しばらく沈黙がつづいたあとようやく話しだした。
「あのね・・・どうしよう・・・」
何も答えず、ただ黙って次の言葉が出るのをまった。
「生理がこないの」