タングルド
<絡み合う女性たち>
佐藤友子の場合
豊田雪、新卒で総務課に配属されてきた。新人の教育係として彼女が私の下についたが、他の子たちと違いわたしを敬うことをしない生意気な子だった。
だから、聞かれれば教えるけどそれ以上のことは何も言わなかった。
そもそも入社試験の成績がいいとか研修の評価が高いとか噂をされていたが、そんな評価はいくらでもひっくり返すことがわたしには出来た。
はずだったのに
秘書課に一人欠員ができて、次はわたしが配属されると思っていたらあの子が抜擢された。
悔しかった
しかも、新入社員のなかで北山くんが群を抜いて期待をされていたが、あの子と仲が良く付き合っているようにしか見えないのに友人だと言っているのが気に食わない。
常務付きにまでなって周りがあの子をチヤホヤするのも腹が立つ、そして何よりわたしを見下しているのが我慢ならなかった。
友達だとか言っていた北山くんと付き合っていると人づてに聞いた時は、やっぱりと思ったが大島くんが帰国し、出世頭だが女癖の悪い北山くんより結婚相手となら大島くんの方がいいと思い狙いを変えた。
だから、北山くんはもうどうでも良かったが、北山くんの補佐として新卒の宮澤萌子が配属された。
年上の豊田さんより宮澤さんの方が北山くんの好みだと吹込んだらその気になった。バカな子と思ったが、一度寝れば上手くいくと唆したら本当に実践していて呆れたが頑張れば北山くんの彼女になれると
さらに焚き付けた。
給湯室での話を聞いてあの女が泣いている姿を想像したらスッとした。
はずなのに、
北山くんと別れてすぐに大島くんと二人で会っているところを見た。仲良く並んで歩く姿に嫉妬を覚えた。
秘書も北山くんも大島くんもわたしが欲しいものはみんなあの女がさらっていく。
イラつく
だから大島くんと浮気をして北山くんに捨てられたという話を宮澤萌子に吹き込んだら案の定、宮澤さんは他の女子にペラペラと喋ってあっという間に広がった。
ざまあみろ
いつもなら、ターゲットになった女は退社していったのに、どんどん話が大ごとになって気がついたらわたしが地下に落とされていた。
わたしが
地下
誰も、わたしに媚びてこない
今まで、わたしに近づいてきた女子社員がだれもわたしに挨拶に来ないなんて、しかも女子社員のグループLINEはみんな抜けてわたし一人になった。
こんな思いをするのも
すべてあの女のせい
だから、
あの女からの配車依頼を無視した。
これで常務からの信用がなくなり部署替えになるかもしれない。
ざまあみろ
そしてわたしが秘書課に入り有望なオトコを捕まえる。
はずだったのに、わたしの前には始末書が置かれ向いには主任がなんの表情も浮かべず座っている。
豊田雪、新卒で総務課に配属されてきた。新人の教育係として彼女が私の下についたが、他の子たちと違いわたしを敬うことをしない生意気な子だった。
だから、聞かれれば教えるけどそれ以上のことは何も言わなかった。
そもそも入社試験の成績がいいとか研修の評価が高いとか噂をされていたが、そんな評価はいくらでもひっくり返すことがわたしには出来た。
はずだったのに
秘書課に一人欠員ができて、次はわたしが配属されると思っていたらあの子が抜擢された。
悔しかった
しかも、新入社員のなかで北山くんが群を抜いて期待をされていたが、あの子と仲が良く付き合っているようにしか見えないのに友人だと言っているのが気に食わない。
常務付きにまでなって周りがあの子をチヤホヤするのも腹が立つ、そして何よりわたしを見下しているのが我慢ならなかった。
友達だとか言っていた北山くんと付き合っていると人づてに聞いた時は、やっぱりと思ったが大島くんが帰国し、出世頭だが女癖の悪い北山くんより結婚相手となら大島くんの方がいいと思い狙いを変えた。
だから、北山くんはもうどうでも良かったが、北山くんの補佐として新卒の宮澤萌子が配属された。
年上の豊田さんより宮澤さんの方が北山くんの好みだと吹込んだらその気になった。バカな子と思ったが、一度寝れば上手くいくと唆したら本当に実践していて呆れたが頑張れば北山くんの彼女になれると
さらに焚き付けた。
給湯室での話を聞いてあの女が泣いている姿を想像したらスッとした。
はずなのに、
北山くんと別れてすぐに大島くんと二人で会っているところを見た。仲良く並んで歩く姿に嫉妬を覚えた。
秘書も北山くんも大島くんもわたしが欲しいものはみんなあの女がさらっていく。
イラつく
だから大島くんと浮気をして北山くんに捨てられたという話を宮澤萌子に吹き込んだら案の定、宮澤さんは他の女子にペラペラと喋ってあっという間に広がった。
ざまあみろ
いつもなら、ターゲットになった女は退社していったのに、どんどん話が大ごとになって気がついたらわたしが地下に落とされていた。
わたしが
地下
誰も、わたしに媚びてこない
今まで、わたしに近づいてきた女子社員がだれもわたしに挨拶に来ないなんて、しかも女子社員のグループLINEはみんな抜けてわたし一人になった。
こんな思いをするのも
すべてあの女のせい
だから、
あの女からの配車依頼を無視した。
これで常務からの信用がなくなり部署替えになるかもしれない。
ざまあみろ
そしてわたしが秘書課に入り有望なオトコを捕まえる。
はずだったのに、わたしの前には始末書が置かれ向いには主任がなんの表情も浮かべず座っている。