タングルド
「えっと、約束の時間って何時なの?」

「12時」

「もう時間だと思うけど」

Tホテルに到着すると和食料理の店のある2階を通過して何故か15階にあるラウンジで優雅に景色を眺めながらグラスの中で花が咲く工芸茶のジャスミン茶を飲んでいる。

「主役は遅れて登場するって言うだろ」

「う〜ん」

「とはいえ、あまり遅すぎてもまずいから行こうか」

賢一は私の腰に軽く手を添えると、二人で並んで歩き出す。

一体何が始まるんだろうか?
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