タングルド
『この想いを君に捧げる』
・・・・・・・・・
身体が熱い・・・
賢一って、ああ見えて甘いのね・・・
こんな数日で惹かれることがあるんだ、正直、こんな風な気持ちになったのは初めてでどうすればいいのかわからない。
「年下イケメンに必死にアピールとか独身アラサーが痛すぎる」
同僚の言葉が頭に響いてくる。
「デミグラスソースのチーズ入りハンバーグお待たせしました」
「ピリ辛チキンステーキお待たせしました」
「蒸し鶏とキャベツのヘルシーサラダお待たせしました」
「つぶつぶたっぷりコーンスープお待たせしました」
「ホットティーとジンジャーエールお待たせしました」
チーズいりハンバーグとジンジャーエールを向い側に並べ、チキンステーキを食べ始める。
そこでようやく茂が息を切らせて入ってきた。
「ごめん雪、遅くなった」
「別に、いつものことでしょ“北山”くんのは先に注文しておいたのでどうぞ」
茂が席に着くと店員が水といちごたっぷりミニサンデーを運んできた。
「あ・・ああ」
もくもくとチキンステーキを口に運び、合間にサラダを口に放り込んでいく。
「ほうれん草とベーコン、なすとトマトのモッツァレラ焼き、ひとくちポテトをお持ちしました」
テーブルの上が料理で埋まっていく。
さすがに茂も「なんだかすごいな」とぼそりと呟く。
「ヤケ食いをする暇が無かったの、それで話って何?」
言葉を掛けつつもほうれん草を口に運び、ポテトをつまむ。
「ああ、その・・・悪かったと思って。本当にすまない」
なすを咀嚼してからスープを流し込む。
「狡いわね、自分は楽しんで私を苦しめたのに“すまない”の一言で自分はスッキリするわけね」
チキンをもぐもぐもぐもぐもぐもぐ
「宮澤さんはおれの補佐をしてくれていたんだけど、ずっとその・・・誘われていて。かなりしつこかったんだ、この間の営業部の飲み会で酔った彼女をおれが送っていくことになって、一度だけその・・・したら諦めるって、おれも彼女がいるから宮澤さんとは付き合う気は無いって言ったんだけど」
店員さんがピザを運んできたため茂は一旦言葉を止める。
「マルガリータとウーロン茶をお持ちしました」
「ありがとう」と言って受け取ると、マルガリータにたっぷりのタバスコをかけ、頬張った。
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ
「それでその・・・一回だけした。それ以降は宮澤さんとは距離を取るようにして」
「一回だけならセーフってこと?」
一言だけ言うとサラダを口にいれる
もしゃもしゃもしゃもしゃ
「そういうわけでは無いよな?」
なんで疑問形なの、一回でも十回でも寝たことには変わりないでしょ。
スープを一口のんでから、ポテトを放り込む
もぐもぐもぐもぐもぐ
「宮澤さんと残業をするのも控えていたんだが、あの日は突然やってきてしつこくて・・・あんな風に言えば諦めるかと思ったんだ」
ウーロン茶をゴクリと飲み込む
「ここでしようってヤツ?さぞ喘ぎ声も廊下に筒抜けになったでしょうね」
「本気でする気なんか無かったよ。一度だけでも雪に対して罪悪感があったんだし」
「罪悪感はあったんだ・・・でも、あの時追いかけてくれなかった」
テーブルの上の茂の手がぴくりと動く
「ロービーであなたが来るのを待っていたの、だけど来なかった。それは、そういうことでしょ」
もう、何も食べる気はおきなかった。
「残業があったのは本当で、あのまま追いかけても戻って仕事をしないといけなかった。だから、先に仕事をおわらせて雪の部屋に行ったが、留守だった」
「まっすぐに帰る気がしなくて、一人で飲みに行ったわ」
「雪は本当に大島と付き合って居るのか?」
・・・・・・・・・
身体が熱い・・・
賢一って、ああ見えて甘いのね・・・
こんな数日で惹かれることがあるんだ、正直、こんな風な気持ちになったのは初めてでどうすればいいのかわからない。
「年下イケメンに必死にアピールとか独身アラサーが痛すぎる」
同僚の言葉が頭に響いてくる。
「デミグラスソースのチーズ入りハンバーグお待たせしました」
「ピリ辛チキンステーキお待たせしました」
「蒸し鶏とキャベツのヘルシーサラダお待たせしました」
「つぶつぶたっぷりコーンスープお待たせしました」
「ホットティーとジンジャーエールお待たせしました」
チーズいりハンバーグとジンジャーエールを向い側に並べ、チキンステーキを食べ始める。
そこでようやく茂が息を切らせて入ってきた。
「ごめん雪、遅くなった」
「別に、いつものことでしょ“北山”くんのは先に注文しておいたのでどうぞ」
茂が席に着くと店員が水といちごたっぷりミニサンデーを運んできた。
「あ・・ああ」
もくもくとチキンステーキを口に運び、合間にサラダを口に放り込んでいく。
「ほうれん草とベーコン、なすとトマトのモッツァレラ焼き、ひとくちポテトをお持ちしました」
テーブルの上が料理で埋まっていく。
さすがに茂も「なんだかすごいな」とぼそりと呟く。
「ヤケ食いをする暇が無かったの、それで話って何?」
言葉を掛けつつもほうれん草を口に運び、ポテトをつまむ。
「ああ、その・・・悪かったと思って。本当にすまない」
なすを咀嚼してからスープを流し込む。
「狡いわね、自分は楽しんで私を苦しめたのに“すまない”の一言で自分はスッキリするわけね」
チキンをもぐもぐもぐもぐもぐもぐ
「宮澤さんはおれの補佐をしてくれていたんだけど、ずっとその・・・誘われていて。かなりしつこかったんだ、この間の営業部の飲み会で酔った彼女をおれが送っていくことになって、一度だけその・・・したら諦めるって、おれも彼女がいるから宮澤さんとは付き合う気は無いって言ったんだけど」
店員さんがピザを運んできたため茂は一旦言葉を止める。
「マルガリータとウーロン茶をお持ちしました」
「ありがとう」と言って受け取ると、マルガリータにたっぷりのタバスコをかけ、頬張った。
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ
「それでその・・・一回だけした。それ以降は宮澤さんとは距離を取るようにして」
「一回だけならセーフってこと?」
一言だけ言うとサラダを口にいれる
もしゃもしゃもしゃもしゃ
「そういうわけでは無いよな?」
なんで疑問形なの、一回でも十回でも寝たことには変わりないでしょ。
スープを一口のんでから、ポテトを放り込む
もぐもぐもぐもぐもぐ
「宮澤さんと残業をするのも控えていたんだが、あの日は突然やってきてしつこくて・・・あんな風に言えば諦めるかと思ったんだ」
ウーロン茶をゴクリと飲み込む
「ここでしようってヤツ?さぞ喘ぎ声も廊下に筒抜けになったでしょうね」
「本気でする気なんか無かったよ。一度だけでも雪に対して罪悪感があったんだし」
「罪悪感はあったんだ・・・でも、あの時追いかけてくれなかった」
テーブルの上の茂の手がぴくりと動く
「ロービーであなたが来るのを待っていたの、だけど来なかった。それは、そういうことでしょ」
もう、何も食べる気はおきなかった。
「残業があったのは本当で、あのまま追いかけても戻って仕事をしないといけなかった。だから、先に仕事をおわらせて雪の部屋に行ったが、留守だった」
「まっすぐに帰る気がしなくて、一人で飲みに行ったわ」
「雪は本当に大島と付き合って居るのか?」