タングルド
部屋を出るとすぐ後から社長夫妻も出てきた。
「賢一、私たちも帰るから車に乗せて」
「は?それこそ車を呼べばいいだろ」
「えええ、だって賢一がそんなにベタ惚れしてる雪ちゃんのこと気になるじゃない」
夫人はとてもフランクな人なのかも。森川彩香を拒否したときは怖い人かもと思ったが、自分の息子をあんな風に振り回した女性(ひと)が許せなくなったのかもしれない、きっと彼女を可愛がっていたかもしれない。だからこそ、余計に許せなくなったのかも。
「豊田くんは橘常務もお気に入りだから、ISLAND住販に連れていくって言ってるぞ」
「あの・・・送って差し上げたらどう?」
このままここで話していると新二くんも出てきにくい気がして賢一に伝えると、夫人の表情がフラッシュのごとく明るくなる。
「ほら〜雪ちゃんがそう言ってるんだから」
「わかったよ、先に両親を送っていくけどいい?」
「もちろん」
結局ロビーに四人で車が来るのを待つことになったが、会社とは違い社長も夫人もとても気さくな人だった。
「賢一、私たちも帰るから車に乗せて」
「は?それこそ車を呼べばいいだろ」
「えええ、だって賢一がそんなにベタ惚れしてる雪ちゃんのこと気になるじゃない」
夫人はとてもフランクな人なのかも。森川彩香を拒否したときは怖い人かもと思ったが、自分の息子をあんな風に振り回した女性(ひと)が許せなくなったのかもしれない、きっと彼女を可愛がっていたかもしれない。だからこそ、余計に許せなくなったのかも。
「豊田くんは橘常務もお気に入りだから、ISLAND住販に連れていくって言ってるぞ」
「あの・・・送って差し上げたらどう?」
このままここで話していると新二くんも出てきにくい気がして賢一に伝えると、夫人の表情がフラッシュのごとく明るくなる。
「ほら〜雪ちゃんがそう言ってるんだから」
「わかったよ、先に両親を送っていくけどいい?」
「もちろん」
結局ロビーに四人で車が来るのを待つことになったが、会社とは違い社長も夫人もとても気さくな人だった。