タングルド
番外編 彼と彼女の会話
番外編 彼と彼女の会話
ピンポンピンポンピンポン
けたたましくチャイムが鳴る。
賢一がドアのロックを外すや否や新二が飛び込んできてきた。
「花は?」
「今、雪と二人で部屋に居る」
「話を」
賢一は部屋の扉をノックして新二が来たことを告げるが、中からは「無理」という花の声は震えていた。
新二は扉の前に行くと
「本当のことを言ったら花に嫌われるんじゃないかと思って、このまま黙っていたら何とかなるんじゃないかと言い出せずにいたんだ。ごめん、花を失いたくないと思う自分のエゴで大切な花を傷つけてしまった。本当にごめん。ちゃんと話すからチャンスをくれないか?」
しばらくの沈黙の後、カチャリと音がして雪が一人で出てくると新二に「中途半端なことをしたらコロスわよ。別れるなら潔く別れて。わかった?潔く別れて!いい?別れてね」と、不動明王のような形相で睨みつけた。
完全に別れることを前提にしているように思えた。
ピンポンピンポンピンポン
けたたましくチャイムが鳴る。
賢一がドアのロックを外すや否や新二が飛び込んできてきた。
「花は?」
「今、雪と二人で部屋に居る」
「話を」
賢一は部屋の扉をノックして新二が来たことを告げるが、中からは「無理」という花の声は震えていた。
新二は扉の前に行くと
「本当のことを言ったら花に嫌われるんじゃないかと思って、このまま黙っていたら何とかなるんじゃないかと言い出せずにいたんだ。ごめん、花を失いたくないと思う自分のエゴで大切な花を傷つけてしまった。本当にごめん。ちゃんと話すからチャンスをくれないか?」
しばらくの沈黙の後、カチャリと音がして雪が一人で出てくると新二に「中途半端なことをしたらコロスわよ。別れるなら潔く別れて。わかった?潔く別れて!いい?別れてね」と、不動明王のような形相で睨みつけた。
完全に別れることを前提にしているように思えた。