タングルド
番外編 家族
番外編 家族
「今日は色々と報告会になりそうね」
「全てがいい話だから、それこそ大団円って感じじゃないか」
ノーカラーのシャツにジャケットとというプライベートモードの賢一がミニクーパーのハンドルを握り向かっているのは私の実家。
父から話があると言われて、集合が掛かった。
まぁ、大体は察しがつくんだけど。
さらに、花も実家を出ることになり新二くんと共に合流する。
実家は川崎市で駅からは少し遠いが戸建てだ。賢一の実家からすると半分以下かもっと小さい家だけど、私たちの大切なお城。
ちなみに賢一のお祖父さまの箱根の邸宅はほとんど老舗旅館レベルだ。
なので駐車スペースなどはないので近くのコインパーキングに駐車し車を降りると、見覚えのある車が入ってきた。
モスグリーンのコンパクトワゴン。
花と新二くんがミニキャンプにハマっていてこの車にしたそうだ。
助手席で手を振る花に私も振り返して二人が降りてくるのを待った。
「お姉ちゃん、お義兄さんもお久しぶりです」
「義姉さん、お久しぶりです」
新二くんとは花との話し合いの時以来だが、賢一から新二くんがきちんと過去に区切りをつけたときいている。
結局、花も新二くんと未来を作っていく決断をしたのだから、あとは応援するしかない。
ただ、花を泣かせたら二度と立ち上がれないほどメンタルをズタボロにしてやる。
「雪?なにかよからぬことを考えてた?」
「え?そんなことないよ」
「今、凶悪犯の表情をしてたから」
そう言って笑う賢一はきっと私の心なんて簡単に読んでいるんだろうと思う。
4人ならんで自宅のチャイムを押すとインターフォンから「開いてるぞ」と父の声が聞こえてきたが、いつもより幾分声が硬い気がする。
ドアを開けて入ると、玄関に父と一歩斜め後ろに上品そうな女性が立っていた。
「今日は色々と報告会になりそうね」
「全てがいい話だから、それこそ大団円って感じじゃないか」
ノーカラーのシャツにジャケットとというプライベートモードの賢一がミニクーパーのハンドルを握り向かっているのは私の実家。
父から話があると言われて、集合が掛かった。
まぁ、大体は察しがつくんだけど。
さらに、花も実家を出ることになり新二くんと共に合流する。
実家は川崎市で駅からは少し遠いが戸建てだ。賢一の実家からすると半分以下かもっと小さい家だけど、私たちの大切なお城。
ちなみに賢一のお祖父さまの箱根の邸宅はほとんど老舗旅館レベルだ。
なので駐車スペースなどはないので近くのコインパーキングに駐車し車を降りると、見覚えのある車が入ってきた。
モスグリーンのコンパクトワゴン。
花と新二くんがミニキャンプにハマっていてこの車にしたそうだ。
助手席で手を振る花に私も振り返して二人が降りてくるのを待った。
「お姉ちゃん、お義兄さんもお久しぶりです」
「義姉さん、お久しぶりです」
新二くんとは花との話し合いの時以来だが、賢一から新二くんがきちんと過去に区切りをつけたときいている。
結局、花も新二くんと未来を作っていく決断をしたのだから、あとは応援するしかない。
ただ、花を泣かせたら二度と立ち上がれないほどメンタルをズタボロにしてやる。
「雪?なにかよからぬことを考えてた?」
「え?そんなことないよ」
「今、凶悪犯の表情をしてたから」
そう言って笑う賢一はきっと私の心なんて簡単に読んでいるんだろうと思う。
4人ならんで自宅のチャイムを押すとインターフォンから「開いてるぞ」と父の声が聞こえてきたが、いつもより幾分声が硬い気がする。
ドアを開けて入ると、玄関に父と一歩斜め後ろに上品そうな女性が立っていた。