非常勤講師と受験生
私は、窓の前に棚があったので、身を少しだけ乗り出すと先生が「危ないからやめとけ」と言って、後ろからバックハグをしてきた。

私は突然の事に驚いてしまい、先生の腕から逃れようとしたが、先生の力が強すぎてどうしても逃れられなかった。

「おい、暴れんなって。ムードが台無しだろうが。」

「先生、ムードとかその場のノリとか気にするんですね。」

「まぁな。葵には特に。」

「そっ、そうなんですね…。」

「そう、だから暴れんなよぉ~。」

「いや、暴れてないですけど。」

「さっき迄暴れてただろうが。」

「アハハ(笑)」

そんな会話が楽しかった。ずっと、先生と一緒に居たい。そう思えたのかもしれない…。
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