非常勤講師と受験生
先生の部屋の前に着くと、ドアに掛けられているボードには可愛らしく【たいがのへや】と書かれていた。

先生ってこんなに可愛らしいのが好きなのかな?とか思いつつも先生に案内され部屋に入った。

先生の部屋の内装は、少年漫画の周年記念ポスター等が幾つか貼られているものの、全体的にはシンプルかつお洒落で成人男性らしい部屋だった。

ドアに掛かっていたあのボードを見てからだと、余りにもギャップが凄すぎて心臓が止まりそうだった。


「先生の部屋、お洒落ですね」

「そうか?まぁ、でも一応綺麗にはしてるけどな」

「そうですよ、あとこのポスター、私も大好きな作品なんですよね」

「あぁ、これな、めっちゃ泣けるし、良いよな」

「はい。私、この作品何度も読み返しましたもん」

「そうなのか?」

「はい、そうです」
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